移動平均線は、一定期間の終値の平均値をグラフにした線です。移動平均線をチャートに表示することで、相場の方向性や売買の判断が分かりやすくなります。

移動平均線の種類や期間について、何を選択すれば適切なのかを含め、移動平均線の使い方をご紹介していきます。

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移動平均線を使う理由

チャートに移動平均線を表示する理由は、主に下記の3つがあります。

  1. 相場のトレンドを判断する為

  2. トレンド転換のポイントを判断する為

  3. 価格の反発や反落箇所を判断する為

移動平均線を表示していないチャートでは、相場の方向性やトレンド転換の地点、価格の反発反落の地点の判断ができません。

チャート

次矢印

しかし、チャートに移動平均線を表示することで、トレンドや反発・反落の地点、トレンド転換のポイントが分かるようになります。

移動平均線

移動平均線は、見やすくシンプルでありながらも売買の判断が簡単にできることから、世界中のトレーダーで最も人気の高いテクニカル指標です。

移動平均線の種類について

移動平均線は下記の4種類があり、同じ期間の移動平均線でもそれぞれ異なる表示のグラフになります。

  1. 単純移動平均線(MA): MT4の表記は「Simple」

  2. 指数平滑移動平均線(EMA): MT4の表記は「Exponential」

  3. 平滑移動平均線(SMMA): MT4の表記は「Smoothed」

  4. 加重移動平均線(WMA): MT4の表記は「LinearWeighted」

4種類の移動平均線の中でも、株やFX取引で主に利用されているのは、単純移動平均線(MA)と指数平滑移動平均線(EMA)の2つです。

株取引では、単純移動平均線(MA)が使われる傾向があり、値動きの激しいFX取引では、相場の動きに早く反応する指数平滑移動平均(EMA)が使われる傾向があります。

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移動平均線の期間について

移動平均線の期間とは、どのくらいの期間の終値平均値をグラフに表示させるかという設定です。

例えば、日足チャートにおいて期間「5」の単純移動平均線(MA)を表示した場合は、5日移動平均線となり過去5日間の終値の平均値をグラフにして表しています。

ついては、表示しているチャートの時間足によって、各期間の意味が異なります。

期間20を設定した移動平均線の場合

  • 月足チャート = 20ヶ月分

  • 週足チャート = 20週分

  • 日足チャート = 20日分

  • 4時間足チャート = 80時間分

  • 1時間足チャート = 20時間分

  • 15分足チャート = 5時間分

  • 1分足チャート = 20分分

移動平均線の期間設定の目安

では、どの時間足のチャートで期間は何を設定すれば良いのでしょうか。

基本的には、各時間足毎にキリが良い数値(期間)が使われる傾向があります。

時間足移動平均線の期間
15分足4、8、12、16、20、24、48、64、96など
1時間足4、8、12、24、36、48、72、96、120など
4時間足2、4、6、12、24、60、120、240など
日足5日、10日、20日、22日、25日、50日、75日、100日、200日など
週足13週、26週、52週など
月足12ヶ月、24ヶ月、60ヶ月など

例えば、15分足チャートであれば、「4・8・12…」など4の倍数が使われます。15分足チャートで期間4と設定した場合は、ローソク足4本分となり1時間(15分×4本分)の平均値を意味し、期間8は2時間の平均値となります。

同じように4時間足チャートであれば、「2・4・6」など2の倍数が使われます。4時間足チャートの期間6は、24時間(4時間×6本分)の平均値を意味します。(MAの場合)

また、株や為替市場は土日が休場となるため、1週間は5日となります。日足チャートで1週間の移動平均線を表示したい場合は、5の倍数で設定するのが一般的です。

移動平均線を利用した取引方法

移動平均線を利用した取引方法は、大きく分けて下記4つの使い方があります。

  1. トレンドによる取引方法

  2. 抵抗線と支持線による取引方法

  3. 複数の移動平均線同士の交差による取引方法

  4. グランビルの法則よる取引方法

1. トレンドによる取引方法

移動平均線が上向きか下向きかによって、売買の判断をするやり方です。

移動平均線が上向きの場合、上昇トレンドとなり買い注文を行い、下向きの下落トレンドの場合は、売り注文を行う取引が可能です。

移動平均線のトレンド判定

2. 抵抗線と支持線による取引方法

抵抗線(レジスタンスライン)とは、価格が下落中に反発して上昇する線のことをいい、支持線(サポートライン)とは、価格が上昇中に反落して下落する線のことをいいます。

移動平均線自体、抵抗線や支持線の役割にもなり、価格が移動平均線に接触する地点で売買の判断をすることが可能です。

移動平均線

買い判断

価格が移動平均線の上に抜ける: 買い(順張り)

移動平均線で価格が反発: 買い(逆張り)

売り判断

価格が移動平均線の下に抜ける: 売り(順張り)

移動平均線で価格が反落: 売り(逆張り)

3. 複数の移動平均線同士の交差による取引方法

短期間の移動平均線と中長期間の移動平均線の交差のタイミングで売買を判断することが可能です。

移動平均線

短期の移動平均線が中長期の移動平均線を上回った地点は、ゴールデンクロスとなり買いのサインとなります。

短期の移動平均線が中長期の移動平均線を下回った地点は、デッドクロスとなり売りのサインとなります。

4. グランビルの法則よる取引方法

グランビルの法則とは、1960年代にウォール街の通信社の記者だった「ジョゼフ・E・グランビル氏」が、移動平均線を株価に応用することで考案されたテクニカル分析です。

グランビルの法則は、合計8つの項目に分け売買の判断します。

買いの判断基準

グランビルの法則

  1. 移動平均線が上昇に転じ、価格が移動平均線を下から上へ突き抜ける

  2. 価格が移動平均線を下回っても、移動平均線が上昇している

  3. 上昇中の移動平均線に近づいてきても、移動平均線を下回ることなく再び上昇

  4. 下向きの移動平均線から価格が大きくかけ離れて下落(乖離率が高い)

上記A~Dの4項目が買い判断の目安となります。

売りの判断基準

グランビルの法則

  1. 移動平均線が下落に転じ、価格が移動平均線を上から下へ突き抜ける

  2. 価格が移動平均線を上回っても、移動平均線が下降している

  3. 下降中の移動平均線に近づいてきても、移動平均線を上回ることなく再び下落

  4. 上向きの移動平均線から価格が大きくかけ離れて上昇(乖離率が高い)

上記E~Hの4項目が売り判断の目安となります。

移動平均線の使い方と移動平均線を利用した取引方法まとめ

  • 移動平均線を利用することで売買の判断がつきやすい
  • 4種類の移動平均線があるが、MAとEMAの2つが主に使われている
  • 期間は、キリが良い数値が使われる
  • 移動平均線を利用した取引方法は主に4つ
  • ├ 1.トレンドによる取引方法
  • ├ 2. 抵抗線と支持線による取引方法
  • ├ 3. 複数の移動平均線同士の交差による取引方法
  • └ 4. グランビルの法則よる取引方法

以上、移動平均線の使い方と取引方法のまとめをご紹介しました。

うまく適切に移動平均線を利用することで利益を狙いやすくなりますが、移動平均線も含めテクニカル指標は「ダマシ」という値動きをする時もあるので注意しましょう。

「ダマシ」については、下記のリンク先の記事でご紹介しています。

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