一目均衡表の使い方
一目均衡表とは、戦前1936年(昭和11年)に日本人によって考案された、トレンドの転換や売買シグナルを判断するためのテクニカル指標です。
一目均衡表は、転換線、基準線、雲、遅行線という4つのエレメントで構成されており、この4つの動きから今後の価格の値動きを判断します。
この記事では、一目均衡表の見方や使い方についてご紹介しています。
一目均衡表の表示方法
MT4(又はMT5)画面左側の「ナビゲーター」枠から「インディケータ → オシレーター → Ichimoku Kinko Hyo」を選択し、適用させたいチャートにドラッグ・アンド・ドロップ(左クリックを押しながら移動して左クリックを離す操作)します。
一目均衡表の設定画面が表示されます。一目均衡表は初期設定のまま利用することができるので、そのまま「OK」ボタンをクリックして表示させます。
「色の設定」タブから、一目均衡表の配色を変更することもできます。
以上の操作で、チャートに一目均衡表を表示することが完了です。
尚、一目均衡表を削除したい場合は、チャートの上で右クリック → 「表示中のインディケータ」をクリック → 「Ichimoku Kinko Hyo」を選択 → 削除ボタンをクリックすると削除できます。
一目均衡表の見方
一目均衡表は、「雲、基準線、転換線、遅行線」と4つのエレメントから構成されています。それぞれの見方は下記の通りです。
価格変動の中心ゾーンです。先行スパン1と先行スパン2のラインに挟まれた領域です。
雲は抵抗帯として使われています。
過去26日の相場の高値と安値の中間値です。
基準線が上向きか下向きかで相場の方向性を確認します。
過去9日の高値と安値の中間値です。
為替レートが転換線を抜けた方向に売買シグナルが発生します。
現在の為替レートを26日前にさかのぼって表示した線です。
現在価格レートが遅行線の水準を抜けたときに売買シグナルが発生します。
一目均衡表を利用した取引方法
一目均衡表は、雲が抵抗線や支持線としての役割になり、その他の基準線・転換線・遅行線の4つのエレメントと合わせた総合的な動き方で売買の判断をします。
- 雲と価格の位置により売買サインを読む
- 基準線でトレンドを判断する
- 転換線と価格の交差地点で売買サインを読む
- 遅行線の水準が現在価格を抜けた地点で売買サインを読む
- 上記4つの動きから売買の判断をする
1. 雲と価格の位置により売買サインを読む
雲は、抵抗線や支持線としての役割になります。
雲より上に価格がある場合は雲は支持線となり、雲より下に価格がある場合は雲は抵抗線になります。
上記チャート例では、A地点の支持線を価格が底抜け下落、B地点では抵抗線を価格が上抜け上昇、C地点で雲の支持線に支えられ価格が推移しています。
このように、一目均衡表の雲だけで、抵抗線や支持線の役目をしているのが見て判断できます。
2. 基準線でトレンドを判断する
基準線が上昇しているか下落しているかによって、トレンドを判断することもできます。
上記チャート例では、青色の線が基準線です。
基準線の下向き(A地点)が継続した場合は下降トレンドとなり、基準線の上向き(B地点)が継続した場合は上昇トレンドとなります。
C地点の手前は、一度基準線が下向きになっています。しかし、雲から反発して再び上昇していることから、上昇トレンドは継続する。と判断ができます。
3. 転換線と価格の交差地点で売買サインを読む
価格が転換線を抜けた方向で、売買サインを読み取れます。
上記チャート例では、赤色の線が転換線です。価格が転換線を下抜けたAとC地点では売りサインとなり、価格が転換線を上抜けたBとD地点では買いサインとなります。
4. 遅行線の水準が現在価格を抜けた地点で売買サインを読む
遅行線は、その名の通り現在価格よりも遅れて表示される(26本前に遡って表示される)線です。チャートでは価格や他の一目均衡表の線よりも手前に表示されています。
遅行線の水準が、現在価格を抜けた地点で、売買サインが読み取れます。
上記チャート例では、緑色の線が遅行線です。
遅行線や現在価格よりも26本手前に表示されているので、B地点の価格のときの遅行線はA地点となります。
A地点の遅行線の水準より下に価格が抜けているので、売りサインとなります。
また、最新のC地点の遅行線は、最新価格をどちらに抜けるかまだハッキリしていないので、売買サインはありません。
5. 上記4つの動きから売買の判断をする
「雲、基準線、転換線、遅行線」のそれぞれの売買サインから総合的に売買の判断をします。
雲を抜け、基準線でトレンドを確認、転換線と遅行線で売買サインが発生したところが判断の基準です。
上記チャート例では、「雲、基準線、転換線、遅行線」4つ全ての売りサインの箇所が、C(B)地点となります。よって、C地点で売り注文という判断ができます。
同じように、「雲、基準線、転換線、遅行線」すべてが買いのサインがある地点はF地点となります。
尚、G地点は、雲で価格が反発し基準線と転換線ともに買いサインとなるので、買い継続と判断できます。
一目均衡表を利用した取引方法まとめ
- 基準線が上向き、下向きで相場の方向性を確認
- 雲は抵抗線・支持線としての役目になる
- 為替レートが転換線を上抜ければ買い、下抜ければ売りサイン
- 遅行線の水準より価格が上にあれば上昇が強い、下にあれば下落が強い傾向
- 「雲、基準線、転換線、遅行線」の4つすべてのサインで売買を判断する
一目均衡表は、基本的に日足チャートで使うテクニカル指標です。短い時間足チャートで利用できなくもないですが、ダマシや売買サインが多くなり判断しづらくなります。
また、4つのエレメントのうち1つ2つだけで判断でも良いです。しかし、4つすべてのサインから判断した方がリスクは減ります。
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