2つチャートを重ねて表示できるMT4「OverLay Chart」の使い方

「OverLay Chart」の表示例
「OverLay Chart」の表示例

OverLay Chart.mq4は、MetaTrader 4 (MT4)で利用できるカスタムインジケーターで、異なる通貨ペアや資産クラスの価格動向を一つのチャート上に重ねて表示することができます。

これにより、複数の市場を一目で確認可能で、異なる市場の相関関係を簡単に視覚的に把握できることにより、全体的な市場の流れを把握しやすくなります。

この記事では、OverLay Chart.mq4の使い方について、分かりやすく解説しています。

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目次

「OverLay Chart」の表示手順

STEP

「OverLay Chart.mq4」のダウンロード

MQL5公式サイトから「OverLay Chart」ダウンロードページを開き、「OverLay Chart.mq4」をクリックして、mq4ファイルをダウンロードします。

MQL5公式サイト:OverLay Chart

OverLay Chart.mq4をクリック
OverLay Chart.mq4をクリック
STEP

MT4のデータフォルダを開く

MT4を起動してMT4画面メニューの「ファイル」→「データフォルダを開く」をクリックします。

MT4のデータフォルダを開くをクリック
データフォルダを開く
STEP

「OverLay Chart.mq4」を「Indicators」フォルダへ移動

データフォルダが開いたら「MQL4」→「Indicators」のフォルダを開き、先程ダウンロードした「OverLay Chart.mq4」ファイルをスライドして「Indicators」フォルダへ移動(ドラッグ・アンド・ドロップ)します。

Indicatorsフォルダへ移動
Indicatorsフォルダへ移動
STEP

MT4のインディケータ上で右クリックして更新

MT4のナビゲーター枠の「インディケータ」を右クリックして「更新」をクリックします。

インディケータを選択後に右クリック→更新をクリック
STEP

チャートへvertical_time_linesを適用

更新をするかMT4の再起動をすると、追加した「OverLay Chart.mq4」がインディケータ項目に表示されます。

MT4画面左枠の「ナビゲーター」→「インディケータ」→「OverLay Chart」を選択し、適用したいチャートにドラッグ&ドロップします。

ご希望のチャートへ適用

画面上メニューから「挿入」→「縦線分析ツール」→「カスタム」→「OverLay Chart」を選択しても同じく適用されます。

STEP

OverLay Chartの設定

「パラメーターの入力」タブから重ねたいもう一つの通貨ペアかCFD銘柄名を設定します。

設定箇所は、基本的には「SubSymbol」と「GridColor」2箇所のみです。

OverLay Chartの設定
OverLay Chartの設定
OverLay Chart 設定項目
  • SubSymbol: 重ねたい通貨ペアを入力(入力例: GBPUSD)
  • GridColor: グリッドの色を選択(選択例: Pink)

「SubSymbol」は、XMTradingのMT4で表示されている通貨ペアや銘柄名と全く同じに入力する必要があります。
例えば、「GBP/USD」と「/」を入れて入力するのではなく、MT4の表示通りに「GBPUSD」と入力しなければなりません。
また、口座タイプ毎に異なる銘柄名も、「EURJPY#」のようにMT4と同じ銘柄表記で入力します。

相関係数の高い通貨ペアやCFD銘柄を表示すると、似たような値動きが重ねて表示されます。

ただし、相関係数は常に一定ではなく、相場の状況により大きく異なりますので、相関取引は相関が崩れたときのリスクが大きくなることに注意が必要です。

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「OverLay Chart」の活用例

「OverLay Chart」の表示例
「OverLay Chart」の表示例

OverLay Chartインジケーターを活用するメリットは、主に下記2点があります。

  1. 複数市場の同時分析: 複数の市場を一目で確認できるため、全体的な市場の流れを把握しやすくなります。
  2. 相関関係の把握: 通貨ペア間の相関を簡単に確認できるため、リスク管理やトレードの精度向上に役立ちます。

複数市場の同時分析

ドル円と日経平均株価の値動き
ドル円と日経平均株価の1時間足の値動き

2つの異なる市場を同時に確認できます。

例えば、USDJPYと日経平均株価を同時に確認することができます。

ドル円と日経平均には平均0.6ほどの相関関係があり、為替市場の影響により日経平均株価が動くことがあります。この値動きを利用して、ドル円が下落した場合に、日経225CFDに売り注文を入れるというような取引が可能です。

ドル円の為替市場の影響が先で日経平均株価が動く、日経平均株価の影響が先でドル円の為替市場が動く、または、同時に同じ値動きをする。というように、そのときの市場状況によって変化することには注意が必要です。

相関関係の把握

ドル円とユーロ円の日足の値動き
ドル円とユーロ円の日足の値動き

2つの異なる市場の相関関係を把握できます。

例えば、USDJPYとEURJPYの相関関係を視覚的に把握して、相関が崩れたときに取引に活用できます。

例えば、「Correlation」のような相関グラフのカスタムインジケーターを取り入れ、そうかんが崩れたときに、割安なEURJPYを買う、USDJPYを売る、または、同時に売買するといった取引が可能です。

ただし、OverLay Chartインジケーターは、チャートの枠に収まるように値幅を自動調整して表示されるので、視覚的に相関性が高そうに見えても、実際には相関が乖離していることもあるので注意が必要です。

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「OverLay Chart」の使い方のまとめ

  • OverLay Chartは、異なる市場銘柄のチャートを一つのチャート上に重ねて表示できる
  • OverLay Chartは、MQL5公式サイトからダウンロード可能
  • SubSymbolには、MT4で表示されている銘柄名と同じ表記で入力(例:EURJPY#)
  • 複数市場の同時分析が可能のため、市場の流れを把握できる
  • 相関関係の把握が可能のため、相関が崩れたときに割安な方を買い、割高な方を売るような取引が可能
  • ただし、OverLay Chartは値幅を自動調整して表示しているだけなので、実際には相関が乖離していることもある

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