MT4(MetaTrader 4)とMT5(MetaTrader 5)は、世界中のトレーダーに支持されるFX取引プラットフォームです。どちらも無料で使え、パソコンにインストールすることで本格的なチャート分析や注文が可能になります。
本記事では、MT4・MT5をはじめて使う方に向けて、パソコンへのインストール手順からログイン、チャートの見方、注文方法、便利なインジケーターやスクリプトの使い方までをわかりやすく解説します。
また、接続エラーやチャートが表示されないなど、初心者がよく直面するトラブルへの対処法も紹介します。
これからMT4またはMT5を始める方にとって、この記事が迷わずスタートを切るためのガイドとなるよう、実践的な情報を網羅しています。
海外FX歴15年以上の専門ライターが、実際の取引経験をもとに記事を執筆しています。さらに、FX歴15年・株式取引歴20年以上の投資経験を持つFP資格・証券外務員資格保有者の佐山翔太が監修し、分かりやすく丁寧なサポートを心がけています。
MT4/MT5とは?特徴と違いをやさしく解説

MT4(MetaTrader 4)とMT5(MetaTrader 5)は、FXや株価指数、商品などの取引に使われる無料のプラットフォームです。どちらも高機能で人気がありますが、用途や特徴に違いがあります。
ここでは、それぞれの特徴と違いを初心者向けに簡潔に解説します。
MT4の特徴
- 主にFX専用として設計されている
- 軽量で動作が安定しており、初心者にも使いやすい
- カスタムインジケーターや自動売買(EA)の種類が豊富
- 多くの証券会社で広く採用されている定番プラットフォーム
- 取引初心者
- FXだけをシンプルに始めたい
- 基本的なチャート機能を使いたい
- 種類豊富なカスタムインジケーターや自動売買(EA)を使いたい
- 簡単な操作で始めたい
MT5の特徴
- FXだけでなく、株式や商品なども取引可能
- 時間足が豊富(21種類)で詳細な分析が可能
- 板情報や経済カレンダーなど情報機能が充実
- 処理速度が速く、64bit対応で最新環境に強い
- 低スペックPCでなければ、動作も早い
- 取引中上級者
- 株式(CFD)取引をしたい
- より高度なチャート分析や機能を使いたい
- 高度な自動売買バックテストを行いたい
MT4とMT5の主な違い
比較項目 | MT4 | MT5 |
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主な対象 | FX専用 | FX+株価指数・商品など |
時間足数 | 9種類 | 21種類 |
注文の種類 | 基本4種類 | 6種類で柔軟性あり |
対応EA/インジケーター | MT4専用 | MT5専用で互換性なし |
処理性能 | 軽量・安定 | 高速処理・多機能 |
どちらを選べばいい?
初心者やFXメインの方にはMT4が分かりやすくておすすめです。
株式を含む複数の資産を取引したい方や、より多機能な環境を求める方はMT5が適しています。
パソコン版MT4/MT5は、XMTrading公式サイトから専用MT4/MT5をダウンロードして、お使いのパソコン(Windows/Mac)へインストールできます。
パソコン版MT4/MT5をインストールする手順
XMTrading公式サイトからMT4/MT5ソフトウェアをダウンロード
MT4/MT5のダウンロードは、XMTrading公式サイトから行います。
XMTrading公式サイト (https://www.xmtrading.com/jp/)の画面上メニューから「プラットフォーム」をクリック し、「PC対応MT4(PC対応MT5)」を選択します。

「ダウンロード」ボタンをクリックすると、インストーラー(.exeファイル)がパソコンに保存されます。
インストーラーを起動してセットアップ
ダウンロードした「xmtrading4setup.exe」(MT5の場合は「xmtrading5setup.exe」)のファイルをダブルクリックして開きます。

セットアップ画面で「次へ」をクリックしていき完了
インストール先フォルダの選択などが表示されますが、基本的にはデフォルト設定のままで問題ありません。表示される画面すべて「次へ」をクリックしていくとインストール完了です。

デスクトップにショートカットアイコンが作成されます。次回からはこのアイコンをダブルクリックすればすぐに起動できます。
以上で、パソコン対応MT4/MT5のインストールが完了です。
MT4/MT5のインストールが完了すると、自動的にMQL5ユーザー登録画面がブラウザで表示されます。このMQL5の公式サイトは、ユーザー登録をせずに閉じても問題ありません。MQL5サービスは、自動売買(EA)やコピートレードなどを利用するときに登録します。
その後、自動的にMT4/MT5が起動し、「デモ口座の申請画面」が表示されますが、とりあえずキャンセルボタンを押して、デモ口座の申請画面も閉じます。
パソコン版MT4/MT5へログインする手順
MT4/MT5を起動してログイン画面を表示する
MT4/MT5を起動し、画面上メニューの「ファイル」→「取引口座へログイン」の順にクリックします。一度ログインすれば、次回からは起動時に自動ログインされます。

ログイン情報を入力してログイン
XMTradingへのアカウント登録手続き にて、ご自身で登録した「(取引口座用の)パスワード」、アカウント登録完了後に自動的な口座開設で発行された「ログインID」「サーバー名」の合計3つのログイン情報でログイン画面を埋め、ログインボタンをクリックします。
ログイン情報が正しければ、正常にログインが完了します。

「ログインできない」ことのよくある原因は、「パスワード」と「サーバー名」の2つです。
パスワードは、XMTrading会員サイトへログインするためのパスワードではなく、口座開設手続きで最後に設定した取引口座用のパスワードを入力します。(ただし、初回で自動開設された口座は、アカウント登録時のパスワードと同じです。)
サーバー名は、XMTradingの口座開設後にメールで届く「サーバー名」を選択します。もし、選択にご自身のサーバーが無い場合は、下記のリンク先でサーバー名を表示する方法を確認できます。
より詳しいMT4/MT5のダウンロードとインストール方法、MT4/MT5画面の見方、MT4/MT5へログインする方法は、下記の参考記事でそれぞれ解説しています。
PC対応MT4/MT5のチャート表示方法
MT4/MT5を起動し口座へログインを終えたら、次はご希望の通貨ペアのチャートを表示させます。
まずは、気配値表示枠内で右クリック → 「すべて表示」をクリックして全銘柄を表示させます。または、ご希望の通貨ペアや銘柄のみを気配値表示枠内に表示させます。
MT4/MT5の気配値を整理して希望の通貨ペア・銘柄だけを表示する方法
MT4/MT5を起動して気配値に通貨ペアを表示させる
気配値表示枠内で右クリック → 「すべて表示」をクリックして全銘柄を表示させます。

+アイコンからご希望の通貨ペアチャートを表示
MT4画面上のメニュー枠にある「+アイコン」をクリックし、チャート表示したい通貨ペアを選んでご希望のチャート表示ができます。
不要なチャートは、チャート右上のバツ印をクリックして消去してチャート枠画面を整理します。

より詳しいパソコン対応MT4のチャート表示方法、パソコン対応MT4チャートの時間足を変更する方法は、下記の関連記事で解説しています。
パソコン対応MT4のチャート整理方法
ご希望のチャートを複数表示していくと、チャートが重なり見づらいので、チャートをキレイに整理して表示するようにします。
ご希望のチャートを複数表示していく
MT4画面上のメニュー枠にある「+アイコン」をクリックし、表示したい通貨ペアのチャートを選んでご希望のチャートを表示していきます。

整列アイコンをクリック
MT4画面ツールバーにある「整列アイコン」をクリックすると、チャートを綺麗に整列できます。

表示したくないチャートは、チャート画面右上の「-」(最小化)をクリック → 再度整列アイコンをクリックをします。
チャートの表示順番を変更したい際は、チャート枠下の通貨銘柄タブをドラッグ&ドロップで希望の位置に移動することで変更できます。
チャートのローソク足変更、チャートの色変更、チャートの時間足について、インディケーター適用、チャートの定形保存など、パソコン対応MT4の初期設定や基本的な使い方については、下記の関連記事で解説しています。
パソコン対応MT4で取引の注文をする手順
パソコン対応MT4で取引の注文をするには、「オーダーの発注画面」(注文画面)を表示させ、ご希望の数量、ご希望の注文種別、ご希望の価格(指値注文の場合)をそれぞれ設定し、注文ボタンを押して注文をします。
注文画面を表示させる
パソコン対応MT4で新規注文するには、取引したいチャートを選択し、新規注文ボタンをクリックして、注文画面から注文します。

その他、チャートの画面上で右クリック→注文発注→新規注文の順にクリックしても注文画面を表示できます。
ご希望の注文を設定して注文
「オーダーの発注」画面で、「数量、注文種別」を選択し、注文ボタンを押すと注文完了です。(成行注文の場合)

成行注文以外に価格を指定して注文する指値注文と逆指値注文の方法は、下記の関連記事で解説しています。
パソコン対応MT4のインジケーターの表示方法
チャートから売買の判断をする為に利用するのが、「インジケーター(インディケータ)」と言われる指標です。
パソコン対応MT4画面左枠のナビゲーターから、ご希望のインジケーターをチャートへドラッグ・アンド・ドロップをすることでインジケーターを表示できます。
適用させたいチャートにドラッグ・アンド・ドロップ
パソコン対応MT4画面左枠の「ナビゲーター」枠から、ご希望のインジケーターを選択し、適用させたいチャートにドラッグ・アンド・ドロップ(左クリックを押しながら移動して左クリックを離す操作)します。

ご希望の設定をして「OK」ボタンをクリック
インジケーターの設定画面が表示されるので、ご希望の項目を設定して「OK」ボタンをクリックすることで、インジケーターをチャートに表示できます。

表示したインジケーターをチャートから削除したい場合は、チャートの上で右クリックをして、「表示中のインディケータ → 削除したいインジケーターを選択 → 削除ボタンをクリック」で削除できます。
多くのインジケーターの中で、一般的に多く使われているのは「移動平均線」「ボリンジャーバンド」「エンベロープ」「MACD」「RSI」などです。
それぞれのインジケーターの目的や表示方法、取引に活用する方法については、下記の記事で詳細を解説しています。
パソコン対応MT4を使いやすくするインジケーター
パソコン対応MT4に標準で含まれているインジケーター以外に、一般の開発者が開発したカスタムインジケーターを利用することでMT4を使いやすくすることもできます。
カスタムインジケーターの中でも「日本時間への変換」「リアルタイムスプレッド表示」「ワンクリック全決済」の機能が使えるカスタムインジケーターが便利です。
サーバータイムを日本時間へ変換表示する「JPN_Time_SubZero」インジケーター
JPN_Time_SubZeroは、パソコン対応MT4に日本時間も表示することができるカスタムインジケーターです。
下記の表示例のように、サーバータイムの上に日本時間を表示できます。設定で分や時間単位の表示もできます。

JPN_Time_SubZeroのダウンロード方法や使い方は、下記の関連記事で解説しています。
リアルタイムスプレッドを表示する「SpreadLabel」インジケーター
SpreadLabelは、パソコン対応MT4のチャートにリアルタイムでスプレッドを表示できるインジケーターです。
経済指標発表時にスプレッドが広がっているときは取引を見送るような判断にも活用できます。

SpreadLabelのダウンロード方法や使い方は、下記の関連記事で解説しています。
ワンクリックで全てのポジションを全決済する「OneClickClose」スクリプト
OneClickCloseは、パソコン対応MT4で一括決済できるプログラムです。
MT4は標準で一括決済できる機能がないので、すべてのポジションを1クリックで一括で決済したい際は、このOneClickCloseをMT4に導入します。

OneClickCloseのダウンロード方法や使い方は、下記の関連記事で解説しています。
*カスタムインジケーターは、MT4標準機能ではなく、一般の方が開発したものですので、ご利用は自己責任でお願い致します。
パソコン対応MT4でよくあるトラブルと解決方法まとめ
パソコン対応MT4で「チャートが表示されない」「注文できない」など、よくあるトラブルと解決方法の一覧は、下記の通りです。
取引できない原因 | 主なトラブル | 解決方法 |
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より詳しい、パソコン対応MT4のトラブル解決方法は、下記の関連記事で解説しています。
パソコン対応MT4で最低限覚えておけば良い機能
パソコン対応MT4(MetaTrader4)は、高機能で自動売買なども含め様々なことが可能です。しかし、全ての機能を覚える必要はありません。
最低限覚えておけば良い機能は、下記の通りです。リンク先の記事で詳細を解説しています。
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