証拠金維持率は、必要証拠金に対する有効証拠金の割合を示し、実効レバレッジは実際の取引で適用されるレバレッジを指します。最大レバレッジが「口座資金の何倍まで取引できるか」を示すのに対し、実効レバレッジは現在の取引状況に応じて変動します。
証拠金維持率が高いほどリスクが低くなり、XMTradingでは証拠金維持率が20%を下回るとロスカット(強制決済)が行われます。
証拠金維持率100%の状態では、最大レバレッジがそのまま適用されており、例えば最大レバレッジ1000倍を選択している場合、証拠金維持率100%の時点で実効レバレッジも1000倍になります。
実効レバレッジを適切に管理することで、ロスカットのリスクを軽減しながら効率的な取引が可能になります。過剰なレバレッジを避け、証拠金維持率を意識したリスク管理を行うことが重要です。
当記事では、証拠金維持率と実効レバレッジの関係を分かりやすく解説し、換算表を用いて実際のレバレッジを確認する方法を紹介します。リスク管理のポイントを理解し、より安全な取引を行うために活用できます。
海外FX歴15年以上の専門ライターが、実際の取引経験をもとに記事を執筆しています。さらに、FX歴15年・株式取引歴20年以上の投資経験を持つFP資格・証券外務員資格保有者の佐山翔太が監修し、分かりやすく丁寧なサポートを心がけています。
証拠金維持率から実効レバレッジへの換算表
口座のレバレッジ設定が最大1000倍の場合、証拠金維持率から実効レバレッジへ換算した一覧表です。
証拠金維持率 | 実効レバレッジ |
---|---|
100,000% | 1倍 |
50,000% | 2倍 |
20,000% | 5倍 |
10,000% | 10倍 |
5,000% | 20倍 |
2,000% | 50倍 |
1,333% | 75倍 |
1,000% | 100倍 |
500% | 200倍 |
300% | 300倍 |
250% | 400倍 |
200% | 500倍 |
166% | 600倍 |
143% | 700倍 |
113% | 888倍 |
100% | 1000倍 |
50%(マージンコール) | 2000倍 |
20%(強制ロスカット) | 5000倍 |
証拠金維持率の計算式
証拠金維持率は、以下の公式で計算することができます。
(有効証拠金[資産合計 + 評価損益 – 出金依頼金] ÷ 必要証拠金合計) × 100 = 証拠金維持率
ただし、MT4やMT5のプラットフォームでは、証拠金維持率は自動的にリアルタイムで確認できるため、手動で計算する必要はありません。
証拠金維持率の計算例
- 有効証拠金:10万円
- ドル円の為替レート:120.00円
- Standard口座で1ロット(10万通貨)の取引
- 最大レバレッジ:1000倍
この条件で証拠金維持率を計算します。
- (有効証拠金[資産合計 + 評価損益 – 出金依頼金] ÷ 必要証拠金合計) × 100 = 証拠金維持率
- 100,000円 ÷ 12,000円(10万通貨 × 120円 ÷ 1000倍) × 100 = 833.33%
この場合、新規注文時の証拠金維持率は 833.33% となります。
また、証拠金維持率833.33%を実効レバレッジに換算すると、120倍(100,000 ÷ 833.33)です。この計算は、後述する「実効レバレッジの計算例」で解説しています。
実効レバレッジの計算例
証拠金維持率の計算例と同じ条件で、実効レバレッジを計算します。
ポジション評価額(取引数量 × 各通貨の現在レート) ÷ 有効証拠金(資金合計 + 評価損益)= 実効レバレッジ
これに数値を代入すると、
- (100,000通貨 × 120.00円) ÷ 100,000円 = 120倍
この結果、実効レバレッジは 120倍 となります。
証拠金維持率と実効レバレッジの関係
証拠金維持率が高いほど、実効レバレッジは低くなり、逆に証拠金維持率が低いほど実効レバレッジは高くなります。
例えば、証拠金維持率が 100%(実効レバレッジ1000倍)に近づくと、わずか数pipsの為替レートの変動でロスカットが発生するリスクが高まります。
そのため、最大レバレッジを1000倍に設定する場合でも、最低でも証拠金維持率500%(実効レバレッジ200倍)以下に抑えることで、リスクを軽減できるでしょう。
証拠金維持率のパーセントから実効レバレッジへの換算表のまとめ
- 証拠金維持率は、必要証拠金に対する有効証拠金の割合を示す
- 実効レバレッジは取引中に実際に適用されるレバレッジのことを指す
- 最大レバレッジが、口座の資金を何倍まで取引できるかを表すのに対し、実効レバレッジは実際の取引でのレバレッジを示す
- 証拠金維持率 100% = 最大レバレッジ
- XMTradingは、証拠金維持率が20%を下回るとロスカット(強制決済)になる
- (有効証拠金[資産合計 + 評価損益 – 出金依頼金] ÷ 必要証拠金合計) × 100 = 証拠金維持率
- ポジション評価額(取引数量 × 各通貨の現在レート) ÷ 有効証拠金(資金合計 + 評価損益)= 実効レバレッジ
- 余裕をもった証拠金維持率で取引することがロスカットリスクを避けるために重要
- XMTradingの計算ツールの使い方
- 「取引前に必要な証拠金や損益を簡単に計算したい…」というときに、この記事を参考にできます。
- XMTrading口座のレバレッジ確認方法とレバレッジ変更方法
- 「取引前に必要な証拠金や損益を簡単に計算したい…」というときに、この記事を参考にできます。
- 必要証拠金率のパーセント表示は、レバレッジ何倍に相当する?
- 「この証拠金率は何倍のレバレッジに相当するの?」と疑問に思ったときに、この記事を参考にできます。
- FXの証拠金・必要証拠金・有効証拠金・証拠金維持率の違い
- 「証拠金の種類が多くて違いが分からない…」というときに、この記事を参考にできます。