DD方式/NDD方式とは

FXの注文方式は、DD方式とNDD方式の2種類があります。

DD方式は、FX業者が独自の価格を設定した市場メーカーとして機能する方式です。トレーダーの損失がFX業者の収益となるため、独自の価格設定をしている点も含め、取引の透明性が低いのが特徴です。

対して、NDD方式は、FX業者がトレーダーの注文を市場に直接伝達する方式です。トレーダーの注文は、市場への直接アクセスを提供するため、取引の透明性が高いのが特徴です。

日本国内のFX業者はDD方式を基本とし、一部をNDD方式でトレーダーの注文を市場へ流しています。この理由は、DD方式が利益相反になる特徴があり、いつも利益を出しているトレーダーはFX業者の損失になってしまうためです。利益を出しているトレーダーの注文は、NDD方式で市場へ流し、FX業者の損失を防いでいます。

尚、海外FX業者のXMTradingは、NDD方式です。顧客の注文は、直接市場へ流れ取引が成立されるので、取引の透明性が高いです。

この記事では、DD方式とNDD方式の違いについて分かりやすく解説しています。

DD注文方式（Dealing Desk）

DD注文方式は、ディーリング・デスク（Dealing Desk）の略称で、OTC（Over The Counter）取引や相対取引（あいたいとりひき）とも呼ばれます。

国内FX業者は、基本的にDD方式を採用しています。DD方式のトレーダーからの注文は、インターバンク市場には流れず、FX業者が胴元となり直接顧客の相手方として取引する仕組みです。

DD方式のFX業者が市場メーカーとして機能するため、FX業者が市場価格を参考に自由に価格（為替レート）を独自に設定できます。

また、スプレッドの他にトレーダーの損失がFX業者の収益源の一つとなるため、顧客に不利な条件で約定することもあります。このことから取引の透明性が低いのが特徴です。

利益相反になる仕組み

DD方式は、一方が利益になるともう一方が損失になる利益相反関係にあります。

つまり、トレーダーの損失はそのままDD方式を採用するFX業者の収益となり、トレーダーが損失を出し負ければ負けるほどFX業者が儲かる仕組みです。

反対に、トレーダーの利益はDD方式を採用するFX業者の損失にもなるため、利益を出し続けている（勝ち続けている）トレーダーに対しては、そのトレーダーの注文をカバー先（銀行、証券会社、ファンド等）にも同じ量の注文をして、リスクヘッジで自社の損失を防止しています。

これらのカバー注文は、FX業者の専任ディーラーの判断や自動的なシステムにより取引されています。

DD方式のFX業者は不正操作も可能

DD方式のFX業者は、トレーダーが大きな利益を出すとFX業者の大きな損失に繋がるため、FX業者側に不都合な取引は不正操作により無効にすることも自由にできます。

成行注文したのに注文が約定されない、約定したけど価格が大きく滑る、指値注文したのに指値の価格で約定されないといった現象「約定拒否・ストップ狩り・スリッページなどのリクオート」は、FX業者側の自動システムによる操作によるものです。

ストップ狩り（ストップ・ハンティング）は、ヘッジファンドなど巨額の資金を売買する投機筋が、高度な分析による投資手法により市場に出ているストップロス（損切り）を狙って利益を上げる仕組みが本来の意味です。

しかし、FX業者では顧客のストップロス注文を狙い、為替レートを故意に操作することがあり、これをFX業者のストップ狩りと言われています。本来の為替レートとは異なる価格が一瞬だけ値をつけるような値動きをするのが特徴です。

DD方式のFX業者によるストップ狩り例

FX業者は、トレーダーのストップロス注文も含め全ての注文が見えているので、故意に一瞬だけ為替レートを操作し、トレーダーのストップロス注文を約定させることにより、FX業者の利益にする不正操作が簡単できます。

不正操作といってもDD方式のFX業者は、インターバンク市場におけるリアルタイム為替レートを元に、各FX会社自由に為替レートを決めてトレーダーに自動提示しているため、本当に不正価格操作が行われているかどうか、トレーダー側が気づくことは難しいです。

日本国内FX業者が狭いスプレッドと高いスワップポイントを提供できる理由

ほとんどの日本国内FX業者が、DD方式の注文方式を基本採用しています。

金融庁が公開している2015年7月の金融モニタリングレポートによると、米ドル/円のスプレッド0.5pips以下の国内FX業者はカバー率20％以下（つまり、80％は利益相反）という調査結果です。

日本国内FX業者は、トレーダーの注文を市場へ流していませんから、取引コストはほとんどかかりません。それに、インターバンク市場で本来発生するはずのスプレッドすらも発生していないため、その分スプレッドを狭く、スワップポイントを高くトレーダーへ提供することができます。

これらの理由から、DD方式の日本国内FX業者は、スプレッドもスワップポイントも各社で自由に設定が可能で、ドル円の平均スプレッドも0.3銭と狭いスプレッドを提供できるカラクリがあります。

スプレッドがこれだけ狭いのは、世界的にもDD方式のFX業者が多い日本のみです。日本以外の海外のFX業者では、主にNDD（ノー・ディーリングデスク）方式を採用しています。

• カバー取引が少ないとコストも少なくなるので、スプレッドを狭く提供できる
• カバー取引が多いとコストも高くなるので、スプレッドが広く提供される
• カバー取引が20％の日本国内FX業者は、スプレッドが狭くスワップポイントが高い分、取引の透明性は低い

NDD注文方式（No Dealing Desk）

NDD方式は、ノー・ディーリング・デスク（No Dealing Desk）の略称で、トレーダーからの注文を直接インターバンク市場へ流す注文方式です。FX業者は、注文を市場へリレーするのみです。

トレーダーの注文は、市場への直接アクセスを提供するため、本来の価格（為替レート）のもと、約定拒否やスリッページなどのリクオートが起きにくく、取引の透明性が高いのが特徴です。

トレーダーとFX業者はWin-Winの関係

NDD方式のFX業者は、トレーダーの注文を取次だけで、そのままインターバンク市場へ流す仕組みのため、スプレッドのみが収入源です。

DD方式のFX業者とは異なり、トレーダーの損失がFX業者の収益になるような仕組みでもありません。

NDD方式のFX業者は、スプレッドのみが収入源になり、トレーダーが多くの取引量で長く取引を続ける限り、FX業者もスプレッド収入が増加する仕組みなので、FX業者はトレーダーに利益を上げてもらった方が都合が良く、お互いにWin-Winの関係が成り立ちます。

DD方式とNDD方式のFX業者の方針の違い

NDD方式のFX業者は、トレーダーに利益を出し続けてもらいたい

前述したように、NDD方式のFX業者は、スプレッドのみが収入源となるため、トレーダーが長期にわたって利益を出し続け、多くの取引量で継続して取引してもらうために、様々なプロモーションをしています。

NDD方式のFX業者であるXMTrading も、いかにトレーダーに長期間取引してもらうかを第一に考えているFXブローカーです。

XMTradingの提供するサービス

• 新規口座開設ボーナスの提供
• 最大$500まで100%入金ボーナス
• 最大$10,000まで20%入金ボーナス
• 換金可能なポイントプログラム（ロイヤリティプログラム）
• ボーナスだけで取引しても利益は出金可能
• 季節ごとの特別プロモーションの実施
• 最大レバレッジ1000倍
• 無料VPSの提供
• 最小入金額は$5から
• 最小10通貨から取引可能
• 豊富な取引通貨ペアの提供
• 入出金手数料無料
• 一人最大8口座複数開設可能
• リクオート・約定拒否なし
• 全注文の99.35％を1秒未満で執行
• FXだけではなく株式CFDを含め1000銘柄以上のCFDを取引可能
• マイナス残高リセット（追証なし）

STP取引（Straight Through Processing）

NDD方式のSTP取引とは、Straight Through Processing（ストレート・スルー・プロセッシング）の略称で、インターバンク市場に参加している複数のLP（リクイディティープロバイダー：金融機関やファンド等）から提示された価格レートの中から、一番有利な価格を自動的に選択して顧客の注文の売買を成立させる取引形態のことを言います。

STP取引を採用しているFX業者は、トレーダーと市場との取次業務をしており、LPから提示された最良の価格にFX会社のスプレッドを含めた上で自動的に売買を成立させていきます。（上記例では、0.9pipsのスプレッドを上乗せして売買成立をしています）

このスプレッドのみがFX業者の売上となります。海外FX業者のXMTradingのMicro口座 とXMTrading Standard口座 は、このNDD方式のSTP取引を採用しています。

STP取引口座のメリットとデメリット

STP取引口座の利用に向いている人

• FX業者に不正操作されるリスクを避けたい
• 自分の取引の損失をFX業者の儲けにさせたくない
• デイトレード中心
• 約定力が高くリクオート（約定拒否）なしで取引したい
• 少ない資金で大きな金額を取引したい

STP取引は、トレーダーの注文が直接市場へ流れ取引を成立させるので、FX業者との相対取引や不正操作されることもありません。

取引の透明性が高く、リクオート・約定拒否はないので安心して取引ができます。

ただし、DD注文方式よりもスプレッドは広く、スワップポイントは低めです。取引する通貨ペアによってはマイナススワップになるので、数日かけて取引するより1日で取引を完結させるデイトレード向きといえます。

*スワップフリーのXMTradingのKIWAMI極口座 を利用すれば、マイナススワップを回避できます。

ECN取引（Electronic Communications Network）

NDD方式のECN取引とは、Electronic Communications Network（エレクトニック・コミュニケーションズ・ネットワーク）の略称で、日本語に直訳すると「電子取引所取引」と呼ばれます。

インターネット上の取引所で参加者が自由に注文を出し合い、売買を成立させていく取引形態のことを言います。

ECN取引は、日本の株式取引でも「競争売買の原則」により採用されている取引形態です。

インターネット上の取引所への参加者は、個人投資家の他、機関投資家や金融機関も参加しています。競争売買の原則により、最も優先する売り注文と最も優先する買い注文との値段が合致したときに売買が成立します。

ECN取引を採用しているFX業者は、STP取引のようにスプレッドに上乗せ（マークアップ）せず、注文量毎の取引手数料により収益化しています。

XMTradingのXMTrading Zero口座（ECN口座）は、このNDD注文方式のECN取引を採用しています。

ECN口座のメリットとデメリット

*XMTradingのECN口座におけるメリットとデメリットの比較です。

ECN口座が向いている人

• FX業者に不正操作されるリスクを避けたい
• 板情報や気配値を見たい
• スキャルピング取引が中心
• ドル円とユーロドルの取引コストを下げたい

ECN口座も、STP口座同様に市場で直接売買されるため、FX業者と相対取引になる心配はなく安心して取引ができます。

スプレッドが最小0 pips～と狭いので、短時間で売買を繰り返すスキャルピング取引向きと言えます。

ECN口座のZero口座におけるドル円は「平均スプレッド0.2 pips + 手数料（10通貨/Lot取引毎）≒ 片道0.8 pips」なので、STP口座よりも取引コストは安くなります。

しかし、XMTradingのZero口座は、最大レバレッジが500倍と他の口座の1000倍よりも低いので、投資効率は悪くなります。

また、取引する通貨ペアによっては、取引手数料とスプレッドを合わせた合計取引コストが、他の口座タイプに比べて高くなることもあるので注意が必要です。

DD方式/STP方式/ECN方式の比較表

項目	DD口座	STP口座	ECN口座
注文方式	DD注文方式	NDD注文方式
主な採用FX業者	国内FX業者	海外FX業者	海外FX業者
XMTrading口座	無し	Micro口座 Standard口座 KIWAMI極口座	Zero口座
板情報	無し	無し	あり
気配値	無し	無し	あり
スプレッド	狭い	標準（KIWAMI極口座は狭い）	狭い
＋スワップポイント	大きい	少ない（KIWAMI極口座は無し）	少ない
取引手数料	無料	無料	10通貨/Lot取引毎
約定力	低い	高い	高い
約定拒否	あり	無し	無し

一番オススメな取引方式は？

• NDD方式のSTP取引口座が一番お薦め

DD方式、NDD方式（STP取引、ECN取引）と3種類の取引方式をそれぞれ解説しました。この中で、世界的に標準で合計取引コスト面で安定しているのは「NDD方式のSTP取引口座」です。

海外FX業者のXMTradingでは、Zero口座以外の「Micro口座、Standard口座、KIWAMI極口座」の3タイプがNDD方式のSTP取引口座です。

XMTradingのSTP口座であれば、FX以外の貴金属・株価指数・株式・エネルギー・穀物等のCFD取引が1000銘柄以上取引可能です。FX口座の最大レバレッジは1000倍を活用できます。

XMTradingは、マイナス残高リセット（ゼロカット/追証なし）のサービスを提供しているので、万が一ロスカットが間に合わず口座残高がマイナスになってしまっても入金額以上の損失をすることはなく、マイナス残高はゼロへリセットされます。（XMTradingがマイナス残高を補填しています）

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